2019-12-23 凪 雨粒が僕らを祝福するかのように 意志を持って落ちてくる 透明な傘じゃどんなに広げたって 防ぎきれやしないから すれ違う人の声がサイレンのように響く 足を止めても足元はどうにも心許なくて 横浜から乗る各駅停車には渋谷でお別れ 少し大きめの歩幅でゆっくり帰ろう 光はいつも眩しいし温かいけど たまに鋭く身体に突き刺さってくる 心の闇を守るために光ってなきゃ駄目なんだ 雑踏に身を隠すようにね 明日は靄だけど今日も無事に視界を手にしたのなら たまには鳥肌がたつくらい自分に期待したい