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ふとした時に喉から出る変な音

2020-01-01から1年間の記事一覧

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奇しくもそれはワタシのソウルナンバー 占いの類を信じるワタシは少なからずこれまでの人生でその数字に沢山の縁を感じずには居られなかった 例えば生年月日だったり ことある事に9を目にしたり... 2011311 全ての数字を+と9 "その日"から9年 皆は何を考え…

無題

あの頃は絶望していた風が吹かない日のただ吊るされているだけの鯉のぼりの様にもしくはもう二度とつく事がない路地裏のネオンの様に 人が行き交いすぎる東京の街のあちらこちらで心が溺れていた 泳ぎ方を忘れてただ流されるだけ流されて漸く這い上がった先…

怠惰風情

やめてやめないで生きて死んで さみしいくるしいむなしいうれしい ものの数分で消える後数センチの線香の香りを頼りに 白黒の世界線の上で踊るコンテンポラリーダンスには数億の価値が 騒々しい無音の部屋で体を転がして明日は自ずと顔を出すと信じている す…

ここまでは泳いできた

使い古した歯ブラシが三本 引き出しの中に散らばった爪楊枝 貯まった灰が静かに眠る灰皿 開けてない缶チューハイ 無理やりにでも出す洗剤 ディスクはまだかと待ってる電源をつけただけのDVDプレーヤー こいびとと別れた後に見る消せないLINEのアルバム 好き…

アンチノイズキャンセル

ザラザラする ザラザラしてる この前食べたラーメン 口の中がザラザラしてる 帰宅ラッシュの渋谷 空気がザラザラしてる 甘いドーナツ 口の中がザラザラしてる 友達と言い合いになってしまった帰り道 心がザラザラしてる 家電量販店の4Kテレビ 中で人がヌルヌ…

妖精

まどろみの中、君が起きたことに気づきつつ布団から抜け出せない いや抜け出さない 朝に昨日の片付けをしようと約束したから 片付けなんか面倒でしょうがない 寝たふりと本物の睡魔の間で反復横跳びをして時間を稼ぐ 睡魔から逃げ切ったところで薄目を開ける…

140億とちょっとの川より

涙なんてものはオプションであって、感情が大きく動いた時を分かりやすく可視化したものの1つだと考える そんなオプションもないよりあった方がいいわけで ふと顔を上げると涙がながれていた とても綺麗な涙だった 想いが募った時、激しく怒った時、後悔に苛…

交差点にて

ぼくらの知っている昔には色が無いけどきっと今より発色のいい世の中だったのだろうなきっと コンクリート車もカラフルにしなきゃやってらんないよね ただ待ってるのも暇だからただ空のチカチカを追いかけて待ってる 突如として現れる胸の高鳴り 久しぶりす…

バイブレーションに捧げる

自覚とは。 俯いてさ 今にも床につきそうな長い髪の毛なんてさ そこに置いていけよ。 窓越しに見えた猫に中指なんか立ててないでさ いくつもの光が集まった時刻を見上げてから腕時計なんか見ないでさ 濃いめのスープが映す天井もあっという間に白くしてやる …

換気扇

目を閉じた時に現れる絡まった自我 いつも空の水色に助けられてばかり 色とりどりの自分を着て口から煙を吐いて 臆することなく道を歩いて 立ち止まったら内側を覗いて 噛んで柔らかくした心に花添えて 何かじゃなく自分に目を向けて たまった灰は落として …

11時45分

解放感と寂しさと疲労と少しの緊張と暖められた外気が混ざりあって循環する車内 今までの日常が非日常になって数年経って たまに帰るから家族との別れが刻々と迫っていることも実感して心臓がキュッと萎んで ただ、明日からの自分にも友達はいたりするので。…